「自分の足でまっすぐに立つ」

A. 日本は地球環境のリーダー

 「工場排煙の浄化装置が、世界で4千基取り付けられたころ、そのうちの3千2百基が日本で稼動していた。また、一度汚染された川をこんなに綺麗にした例は、他国にはない。日本な環境対策のリーダーである」と、都立戸山高校の入学式で、来賓の元東大総長の小宮山 宏博士(地球環境の権威)がスピーチされました。
 人が前向きになるためには、すべてを最善にしてくださる神さまを信じる必要があります。パウロは、足の不自由な男に、「(神を信じて)自分の足でまっすぐに立ちなさい」と言いました。

B.聖書より

(9)この人が、パウロの話すのを聞いていた。パウロは彼を見つめ、いやされるのにふさわしい信仰があるのを認め、(10)と大声で言った。すると、その人は躍り上がって歩きだした。使徒言行録14章8〜10節
 パウロとバルナバが福音を告げ知らせに来たリストラという町で、生まれつき足の不自由な男の人が、パウロが話すのを聞いていました。パウロは彼を「じっと」見つめると、彼がイエス様のことを十分に心にとめており、信仰が確かであると認められました。そしてパウロは今まで一度も歩いた事がなかったその人に、「自分の足でまっすぐに立ちなさい」と言って立ち上がらせたのです。それは、その人が信仰によって清められ、まっすぐに立ち上がり、信仰を生活に応用し、善い業を実践するために行われたことでした。

C. 神のために、何かすてきなことをしよう

 米国マサチューセッツ州に住むホイト夫妻の長男、リック(1962年生まれ)は、出産時にへその緒が首にからまり、脳性小児麻痺となりました。唯一動かせるのは首で、脳が体の筋肉に正しく信号を送れないのです。多くのお医者さんは、「お子さんは植物人間同様であり、ご両親には悲しみ以外は何ももたらさない。彼は決して話すこともない。施設に入れて彼のことを忘れ、次のお子さんに期待しなさい」と言いました。両親は牧師に助言を求めると、牧師は「選択肢は二つあります。まずは、息子さんのことは施設に入れて、忘れることです。もう一つは、一日ずつ生きて、息子さんを愛し、養い、他の赤ちゃんと同じように育てることです」と言いました。両親は、リックが最大限の能力を発揮できるように、愛情を注いで育てる決意します。するとリックが12歳の頃、首の動きで操作するパソコンが開発され、彼は意志伝達ができるようになり、この装置を車椅子に取り付け、公立の学校に通えるようになりました。
 リックが15歳のとき、全身麻痺の辛さを誰よりも知っていたリックは、交通事故で全身麻痺になった地元大学の運動選手のために、5マイル(8km)のチャリティーマラソンに出場したいと訴えました。当時40歳の父がリックを車椅子ごと押し、完走します(しかも、最下位ではない!)。レース後、リックは父にパソコンで言いました。「お父さん、走って押してもらっているとき、僕、障害者だってことを、すっかり忘れてたよ」と。それを聞いた父は、毎日、リックが学校にいる間、車椅子にセメントの袋を積んで走って鍛え、二人でフルマラソンを2時間57分というタイムで走れるまでになります。(3時間以内での完走は、市民マラソンランナーの憧れ)
 そんな父親に励まされ、リックはボストン大学に入学、9年間かけて卒業し、現在はボストン大学のコンピューター研究所で、障害者用補助器具の開発に取り組んでいます。さらに二人は、年間50以上の講演会に招かれ、世界中の人々に霊感を与えています。 医師は、リックは植物人間であり、両親には悲しみ以外は何ももたらさない、と言いました。しかし、ホイト親子は、世界中に信仰と希望を与えています。障害児が与えられても、神さまの愛と導きを信じたからこそ、この親子は、自分の足でまっすぐに立ち上がったのです。

D.結び

 福音は、感動するためだけにあるのではなく、善い業を実践するためにあります。信仰により、自分の足でまっすぐに立ち上がり、歩んで行きましょう。
御翼2010年4月号その4より


  
世界で活躍したクリスチャン HOME